最近、注目されている「酵素」。
名前はよく聞くけれど、どんなものかよく分からないという人も多いですよね。
酵素とは何か、私たちの身体の中ではどんな働きをしてくれるのかについて調べてみました。
酵素とは
酵素とは、身体の中で起こる化学変化、例えば食べ物の栄養をエネルギーに変えるといった化学物質の変化を促してくれる(触媒)タンパク質です。
ですが、私たちの身体の中で起こる「食べ物を消化する」「新しい細部に入れかわる(代謝)」も化学変化にあたります。「タンパク質」や「脂肪」といった栄養素も化学物質にあたります。
消化・吸収・代謝・排泄など、私たちが生きていくために必要な活動に関わっているので、酵素がなくなったら生きていけないとまで言われています。
酵素(こうそ、英: enzyme)とは、生体で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子である。酵素によって触媒される反応を“酵素的”反応という。このことについて酵素の構造や反応機構を研究する古典的な学問領域が、酵素学 (こうそがく、英: enzymology)である。
酵素は生物が物質を消化する段階から吸収・分布・代謝・排泄に至るまでのあらゆる過程(ADME)に関与しており、生体が物質を変化させて利用するのに欠かせない。したがって、酵素は生化学研究における一大分野であり、早い段階から研究対象になっている。
多くの酵素は生体内で作り出されるタンパク質を基にして構成されている。
引用元:wiki-酵素
酵素の働き
私たちの身体の中にある酵素は、大きく2つに分けられます。
- 消化酵素
- 代謝酵素
消化酵素
消化酵素とは、食べたものを消化するために働く酵素です。
食べ物に含まれる栄養素(炭水化物、タンパク質、脂肪)は、そのままでは腸で吸収することはできません。
酵素は、栄養素を腸が吸収できる大きさまで小さく分解してくれます。
消化酵素は腸だけでなく、口(唾液)や胃、膵臓などにも存在しています。
場所 | 酵素名 |
口(唾液) | アミラーゼ |
胃(胃液) | ぺプチン |
すい臓(膵液) | トリプシン、キモトリプシン、アミラーゼ、リパーゼ、カルボキシペプチダーゼ |
小腸(腸液) | アミノプチダーゼ、マルターゼ、シュクラーゼ、ラクターゼ |
代謝酵素
代謝酵素は、代謝を促進したり、毒素を排出したりするために働く酵素です。
具体的には、次のような働きをしてくれます。
- 代謝を促進する(新陳代謝)
- 毒素を身体の外(汗や尿の中)に排出する
- 吸収された栄養素からエネルギーを作る出す
- 身体の悪い部分を修復する(自然治癒力)
- 免疫力を高める
酵素の特徴
酵素には次のような特徴があります。
- 1つの酵素は1つの役割だけ
- 熱やphによっては働かなくなる
1つの酵素は1つの役割だけ
栄養素などの物質の変化を助けてくれる酵素ですが、1つの酵素はある特定の変化しか促すこと(触媒)ができないという特徴があります。
例えば、糖(炭水化物)を分解する酵素は糖のみ、タンパク質や脂質など他のものを分解することはできません。タンパク質や脂質を分解するには、その役割をはたせる別の酵素が必要になります。
これを酵素の特異性といいます。
それぞれ特定のものしか分解できないのであれば、消化するためにはたくさんの種類の酵素が必要そうですよね。
なんと、人の体内には、約5000種類もの酵素があるといわれています。すごい数ですね。
熱やphによっては働かなくなる
酵素のほとんどはタンパク質だといわれています。
タンパク質は、熱やph(phの値が大きければアルカリ性、小さければ酸性)の値によって性質が変わるという特徴があります。
これは酵素にも当てはまり、60度以上になると変質し、働かなくなる(失活)といわれています。
酵素は触媒といわれています。触媒は物質の変化を助けても消費されないため、ほとんど減りません。
ですが、タンパク質である酵素は、熱やその他の様々な要因により失活してしまうため、減ることがあるそうです。
触媒(しょくばい)とは、特定の化学反応の反応速度を速める物質で、自身は反応の前後で変化しないものをいう[1]。また、反応によって消費されても、反応の完了と同時に再生し、変化していないように見えるものも触媒とされる。
引用元:wiki-触媒
まとめ
酵素とは、身体の中で起こる化学変化を促してくれる(触媒)タンパク質です。
身体の中には約5000種類もの酵素があるといわれ、大きく2つに分類されます。
- 消化酵素
- 代謝酵素
酵素は、消化・吸収・代謝・排泄といった私たちが生きていくための活動に関わっているので、酵素がなくなったら生きていけないとまで言われています。
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