甘酒は糖尿病の人、それ以外の人にも注意が必要?デメリットを紹介

発酵食品

甘酒には、糖尿病の人にとって気をつけながら飲まないと危険な飲み物です。

それだけでなく、健康な人も飲む量に気をつけないと糖尿病になってしまうリスクがあります。

健康のために甘酒を飲んだのに、逆に病気になってしまっては大変。甘酒のデメリットも知っておきましょう。

甘酒とは

甘酒は、米麹でつくられた「米麹甘酒」と、酒粕でつくられた「酒粕甘酒」があります。

 

お正月に神社の境内でふるまわれる酒粕の甘酒に馴染みがある人が多いかもしれませんが、本来「甘酒」とは「米麹甘酒」のことを指しています。

 

米麹甘酒と酒粕甘酒の特徴

米麹甘酒と酒粕甘酒には、次のような特徴があります。

米麹甘酒 酒粕甘酒
米と米麹を1晩発酵させて作る 酒粕を溶かして作る
発酵による自然の甘さがある 甘くないので、砂糖を加えることが多い
米と米麹だけなのでアルコールは含まれ無い 酒粕が入っているのでアルコールが含まれる
市販の甘酒は1%未満に薄められている場合が多い。
ブドウ糖、必須アミノ酸9種、
ビタミンB群、ミネラルが豊富
米麹甘酒と比べて、
ビタミン類が高めで、食物繊維が多い。
ブドウ糖、必須アミノ酸9種は少なめ。

 

甘酒の効果

甘酒は、「飲む点滴」と言われて夏バテ対策として人気がでましたが、最近の研究で夏バテ対策以外にも色々な効果があることが分かってきました。

 

例えば、次のような効果です。

  • コレステロールの抑制
  • 高血圧の悪化防止
  • 睡眠の質を上げて疲労回復

詳細はこちらで紹介しています。

甘酒は健康にいい?「飲む点滴」と言われるけど、どんな効果が期待できる?
「飲む点滴」と言われている甘酒。 夏バテ対策など、健康になれそうだからと甘酒に興味を持つ方が増えています。 健康にいい甘酒ですが、飲むのに注意が必要な人や、飲みかたを気をつけないと思わぬ結果になってしまうことがあります。

 

また、若い女性の間で注目されているのが甘酒の美容効果です。メディアで「飲む美容液」と紹介されたことで、一気に人気がでました。

  • 肌のキメが整う
  • 目の下のクマ改善
  • ニキビの改善・予防

などの効果が期待されています。

甘酒の美容効果は?ダイエットに取り入れるときの注意点も紹介
「飲む美容液」とメディアで取り上げられたことで、一気に注目があつまった甘酒の美容効果!甘酒にどんな美容効果があるのか、ダイエットにもいいのかなどを調べてみました。

糖尿病で甘酒を飲んでも大丈夫?

健康や美容への効果が多い甘酒ですが、糖尿病や血糖値が気になる方にとっては、注意が必要な飲み物です

甘酒は血糖値が上がりやすい

糖尿病は、慢性的に血糖値が高い状態が続く病気です。

 

糖尿病は、インスリンというホルモンの不足や作用低下が原因で、血糖値の上昇を抑える働き(耐糖能)が低下してしまうため、高血糖が慢性的に続く病気です。
引用元:糖尿病

 

血糖値とは血液内のブドウ糖の濃度です。

 

  1. お米などの炭水化物を食べると、消化によりブドウ糖に分解されます。
  2. ブドウ糖は小腸で吸収され、肝臓へ運ばれます。
  3. 肝臓は血液にブドウ糖を供給するので、食事をすると血糖値が上昇します。

 

消化吸収に時間がかかる食べ物はゆるやかに血糖値が上昇しますが、ブドウ糖を直接体内に入れると血糖値の上昇が非常に早くなります。

 

米麹甘酒はブドウ糖が多く含まれているので、血糖値の上昇が早くなります。

 

糖尿病の時の甘酒の飲みかた

 

家庭の医学書によると、糖尿病の方が米麹甘酒を飲む場合は、1日の総カロリーや急激な血糖値上昇に気を付けて飲むように書かれています。

 

  • 空腹のときに甘酒を飲むと、血糖値が上がりやすいので、食後に飲むようにしてください。
  • コップ1杯を30分くらいかけてゆっくり飲むようにしてください。
  • 寝ている間に血糖値が上がることを防ぐために、夜寝る前に飲むのは避けてください。

 

酒粕甘酒を砂糖をいれずに手作りする方法もありますが、甘さがないので飲みにくいと思います。

 

甘酒を飲むことに不安を感じる場合は、かかりつけのお医者様に相談してください。

 

Q.健康によいと聞く甘酒。糖尿病患者は飲んではいけないのでしょうか?
A.1日の総カロリーや急激な血糖値上昇に注意すれば、飲んでも差し支えありません。
甘酒には、酒粕由来のものと、米と米麹を発酵させて作るものの2種類あるのですが、おすすめは酒粕甘酒です。酒粕は食物繊維が豊富で、血糖値のコントロールを助ける成分も含まれています。市販のものでは100gあたり70kcal前後、糖質15g前後/100mlですが、酒粕は水・砂糖の量を少なめにして作ってみてもよいでしょう。また飲み方にも気を使い、ゆっくり飲むべきです。そして、寝ている間に血糖値があがらないように、夜寝る前に飲むのは控えてください。
引用元:家庭の医学書 – 糖尿病の方が気になる疑問点のまとめ

飲みすぎると糖尿病のリスクも?

米麹甘酒のメリットは栄養豊富な点ですが、これがデメリットにもつながります。

 

100g(約100ml)当たりのカロリーが81kcalあり、けっして低くありません。
通常の栄養ドリンクや、お茶碗半分のごはんとほぼ同じくらいくらいのカロリーがあります。

あま酒 81kcal
ごはん(精白米) 168kcal
通常の栄養ドリンク 70kcal前後
コーラ 46kcal

 

米麹甘酒に含まれる成分の多くは体内で作れないため毎日飲むことが理想的ですが、1日に飲む量はコップ1杯(200ml)が目安と言われています

 

米麹甘酒を1日3~4杯も飲み、3ヵ月で3キロ以上太った人がいたそうです。

 

毎日何杯も飲んでいると太ってしまうだけでなく、米麹甘酒に含まれるブドウ糖のために糖尿病になるリスクもあります。

まとめ

甘酒は、栄養豊富で夏バテ対策として人気がでました。コレステロールの抑制など健康への効果や、美容への効果も期待できます。

 

ですが甘酒には、次のようなデメリットもあります。

  • 血糖値が上がりやすい
  • カロリーが81kcalと高い

 

糖尿病の方は、空腹時と寝る前をさけ、血糖値の上昇に注意しながら、コップ1杯を30分くらいかけてゆっくり飲むようにしてください。

 

健康な方も甘酒を飲む量には注意してください。1日に何杯も飲むと太ってしまうだけではなく、糖尿病になるリスクがあります。飲む量は、1日コップ1杯を目安にしてくださいね。

 

八海醸造(八海山)乳酸発酵の麹あまさけ

【米麹甘酒、乳酸菌入り】
「カルピスみたいで飲みやすい!」と大好評でした。
添加されている乳酸菌が軽く酸味を感じさせ、飲みやすさにつながっているようです。

甘酒の濃さと甘さが苦手という人には、とても飲みやすい甘酒だと思います。

森永甘酒

【酒粕・米麹の混合甘酒】
赤い缶を見せれば誰もが「あ!知っている」というほど有名な「森永甘酒」。
酒粕と米麹でつくられた甘酒です。

砂糖が入っているので甘さが強いですが、後味はさっぱりしていて飲みやすいと好評でした。

飛騨天領酒造 造り酒屋の甘酒の素

【米麹甘酒】
米と麹だけでつくられていて濃く、お米のつぶつぶが残っています。「そうそう甘酒ってこういう味」と誰もがイメージする味の甘酒です。

そのままストレートで飲んでもいいですし、自分の好みの濃さに薄めて飲んでもおいしい甘酒です。その日の体調に合わせて、濃さを調整してもいいですね。

 

もっと知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

甘酒11種類を飲み比べ!おいしさで比較【米麹、酒粕、玄米甘酒など色々】
スーパーで手に入る甘酒や、自分で買うにはちょっと勇気がいる玄米甘酒や乳酸菌入りなど11種類の甘酒を飲み比べてみました。甘酒は少し苦手という人にも評価してもらったので、甘酒を飲んでみたいけれどクセが心配という方にも参考になると思います!

 

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