手作り味噌のカビ対策、生えにくくする方法と生えてしまった時の対処法

発酵食品

味噌を手作りするのはいいけれど、カビが生えたらどうしよう・・・と、不安もありますよね。

材料を仕込んで何ヵ月も発酵させるため、手作り味噌はどうしてもカビが生えやすいです。

でもしっかり対策することで、カビの発生をかなり防ぐことができるようです。

手作り味噌にカビを生えにくくする方法

調べてみるとカビを生えにくくするために、みなさん色々と対策されています。
いくつか紹介しますので、参考にしてください。

仕込んだ味噌の上に重しをのせる

カビは空気に触れる部分に生えるので、味噌の表面をできるだけ空気に触れないようにするだけで、カビの発生を抑えることができます。

 

仕込んだ味噌の表面にピッタリとラップや布を貼り、空気に触れないようにします。

 

その後に、重しをしっかりのせましょう。

重しをすることで表面が密閉されます。

 

重石や、重しになりそうな石が家にない場合もありますよね。
水をいれたペットボトルや、水や塩をいれたビニール袋でも、重しの代わりになります。

 

味噌は発酵していく過程で上部に固形物、下部に水分(たまり)と分離しやすくなり、発酵や味が片寄ることがあります。

 

重しを置くことで上部に水分が上がります。

たまりが表面を覆うと空気に触れなくなるためカビが生えにくくなり、発酵などの片寄りも防ぐことができます。

仕込んだ味噌の上にからしや、わさびをのせる

からしやわさびには、抗菌作用があり、カビなどを防ぐと言われています。

 

からしやわさびの辛(から)み成分(せいぶん)は、「アリルイソチオシアネート」という物質(ぶっしつ)であり、この物質には、抗菌作用(こうきんさよう)つまり菌(きん)をおさえる作用(さよう)があるといわれています。

引用元:農林水産省 からしやわさびには、かびなどを防ぐ成分がありますか

 

からしやわさびをラップにつつんで、仕込んだ味噌の表面に貼ったラップの上においてもカビ防止になるようです。

 

このときに使うからしやわさびは、チューブタイプのものでもいいそうです。
チューブタイプでも効果があるのは、手軽でいいですね。

保存する容器をアルコール除菌する

仕込んだ味噌を保存する容器をアルコール除菌することも、カビの発生を防ぐために効果的です。

 

日本酒や焼酎などを霧吹きに入れ、キッチンペーパーや布巾などに吹き付けて、保存する容器の中、フチをしっかり拭きましょう。

湿気の少ない場所で保管する

仕込んだ味噌は、直射日光が当たらない、湿気が少なく、できるだけ風通しのいい場所で保管しましょう。

塩の減らしすぎは注意

味噌の塩分を気にして塩を少なめにする方がいますが、塩はカビ防止の役割も担っています。
減らす場合は、あまり少なくしすぎないように注意してください。

 

なお、味噌の塩分は食塩に比べて減塩効果があることが、最近の研究で分かっています。

詳細はこちらの記事で紹介しています。

味噌の効果は意外に多い?がん予防や美肌、老化防止など12個を紹介
「味噌の医者殺し」ということわざがあるほど、味噌は昔から健康にいいとされていますが、具体的な効果を知っていますか? 調べてみたら、がん予防などの病気予防や美肌対策など、たくさんの効果がありました。読んだら、きっと味噌を摂りたくなりますよ。

仕込んだ味噌の表面に塩をふる

仕込んだ味噌の表面に塩をまき、ラップをします。

あまり多く塩をまくと味噌がしょっぱくなってしまうので、注意してください。

頻繁な蓋の開け閉めは注意

カビの発生が気になると、ついつい容器の蓋を開けて味噌の状態を覗き見たくなりますよね。

頻繁に開け閉めすると、空気がはいって逆にカビが生えやすくなるそうです。

 

熟成がある程度進むと※、味噌自身が雑菌の繁殖を抑えるようになり、カビについてもほとんど発生しなくなるそうです。
※たまりが上がり、密閉容器の蓋や口を持ち上げるくらいになる頃が目安のようです。

 

手作り味噌ではカビが生えるのは当たり前と、あまり神経質にならず、発酵の力を信じて待ちましょう。

手作り味噌にカビが生えてしまった時の対処方

しっかり対策をしても、カビが生えてしまうことはあります。

「カビが生えてしまったら、作った味噌全部が食べられない!?」と慌てる必要はありません。

 

カビが生えている一部を取り除けば大丈夫です。

青い物体、黒い物体が生えている場合

これは「アオカビ」や「クロカビ」です。
見つけた段階ですぐに対処しましょう。

 

先に説明したように、味噌全部を捨てる必要はありません。

 

カビが生えている部分を、大き目のスプーンで生えている部分の味噌ごと取り除けば大丈夫です。
カビは小さな根を張っているので、気持ち厚く(2~3ミリ程度)取り除いてください。

蓋にしていたラップは新しいものに変えてください。

 

基本的にはカビを取り除くだけで大丈夫ですが、調べてみると取り除いたあとにアルコール除菌をされている方もいるようです。

 

日本酒や焼酎などを霧吹きに入れ、キッチンペーパーや布巾などに吹き付けて、カビの発生しやすい容器のフチを拭き、味噌の表面にも軽く吹きかけます。

 

不安な方は、アルコール除菌も試してみてください。

白い物体が生えている場合

容器のフチに白い輪のように見えるものは「シロカビ」です。
「アオカビ」と同じ手順で取り除きましょう。

 

味噌の表面を覆う白く透明な膜のようなものは、カビではなく「産膜酵母(さんまくこうぼ)」という酵母菌で、体に害はありません。

味噌だけでなく、日本酒や醤油にも入っています。
空気を好む菌のため表面に発生します。

 

「産膜酵母」は体に害はないので食べてしまっても大丈夫ですが、風味が変わってしまうのでスプーンで取り除いたほうがよさそうです。

まとめ

手作り味噌にカビを生えにくくする方法として5つ紹介しました。

  • 仕込んだ味噌の上に重しをのせる
  • 仕込んだ味噌の上にからしや、わさびをのせる
  • 保存する容器をアルコール除菌する
  • 仕込んだ味噌の表面に塩をふる
  • 湿気の少ない場所で保管する

 

また、次のようなことにも注意しましょう。

  • 塩の減らしすぎは注意
  • 頻繁な蓋の開け閉めは注意

 

それでもカビが発生してしまったら、カビの部分だけ取り除きましょう。
つくった味噌が全部だめになるわけではないので、安心してくださいね。

 

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